人気高まるシストレ&自動売買

システムトレードってなに?

システムトレードメインのイメージ

 

かつては一部のトレーダーのあいたでしか注目されていなかったシステムトレードだが、昨年あたりから徐々に、個人のFXトレーダーのあいたでも、普通に話題に上るようになってきた。

 

セントラル短資FXが行なった個人投資家への意識調査(調査時期=2009年5月)でも、セミナーヘの要望で「システムトレードの紹介」を挙げる人が3割超、ポジションをもつきっかけて「売買シグナルを見て」を挙げる人が2割超となるなど、徐々にシステムトレードが普及してきている様子がうかがえる。

 

しかし、そもそもシステムトレードとは何なのか、システムトレードと自動売買はどう違うのか、といった点については、曖昧な意味合いで用いられているケースも多いようだ。そこでまずは、システムトレードの定義について考えてみよう。システムトレードの対にあるのは、裁量トレードだ。文字どおり、トレーダーが自分の裁量で売買タイミングや通貨ペア、それらの組み合わせなどを判断する。おそらく、いま本誌を手にとってくださっている読者の多くは、裁量トレーダーだろう。裁量トレーダーの対語としてのシステムトレードは、売買判断を下すに際して、トレーダーの裁量に拠る部分を極力排していくというものだ。

 

システムトレードは、過去のデータを確立・統計的に検証して収益が上がる売買パターンを導き出す

 

では、システムトレードでは、どうやって売買タイミングを判断するのか。ここに「システム」と呼ばれるゆえんがある。つまり、あらかじめ売買判断を下すためのロジックを構築しておき、それにしたがって、機械的に売買を行なって利益を上げようというのが、システムトレードの特徴だ。

 

売買判断を下すロジックはシステムによって異なる。ファンダメンタルズ分析に基づくものもあれば、テクニカル分析に基づくものもある。テクニカル分析であれば、移動平均線のゴールデンクロス、デッドクロスや、移動平均線からの乖離率、あるいは、それ以外の分析指標との組み合わせなどを用いて売買タイミングを判断する。ファンダメンタルズ分析であれば、たとえば各種経済指標やマクロ経済分析をベースにして売買タイミングのサインを出す。

 

いずれの方式にせよ、何か前提条件を得られたならば、システマチックに売買判断の結論が下されるようになっていればOKだ。FXの場合、どちらかといえば複数のテクニカル分析ツールを組み合わせて売買サインが出るような仕掛けをつくっているものが多いようだが、株式で運用されるシステムのなかには、テクニカル分析指標だけでなく、各種マクロ経済指標。他のマーケットの価格データなども売買判断を下すためのロジックに盛り込んでいるケースが少なくない。

 

どんな前提条件を参考に売買判断を下すのかについては、それこそシステムによって千差万別だが、ファンダメンタルズ分析に基づくものは、前提条件から結論に至るロジック構成が複雑になるため、個人トレーダーや小規模なヘッジファンドなどが行なうものについては、一般的に過去の価格データを用いた何らかのテクニカル分析に基づくものが多いようだ。

 

「何か前提条件を得られたならば、システマチックに売買判断の結論が下される」結果、どうして利益を上げることができるのだろうか。システムトレードというのは、過去の値動きのパターンなどの前提条件を検証して、収益が上がる売買ルールを導き出し、それを繰り返して行なうことにより、思いつきや予想ではなく、確率に基づいて勝率、損益率などをコントロールして収益を上げていくものだからだ。

 

たとえばドル円相場で、Aという前提条件があった場合にドルを買い、Bという前提条件があった場合に手仕舞えば、60%の確率で傾向的に(過去のいずれの時点においても)勝てるという売買ルールがあるならば、今後もAという前
提条件があったときにはドルを買い、Bという前提条件があった場合に手仕舞うというトレードを機械的に行ない続けることによって、利益を上げていこうということである。

 

だとすれば、システムトレードを行なうためには、

 

@過去のデータを分析
A統計的に有利な売買ルールを考え出す

 

という作業を行なう必要がある。この部分がむずかしかったり、一定のノウハウが必要だったりするため、その存在は知られていても、一般の個人トレーダーが簡単に手がけることはできなかったのである。そのシステムトレードが、最近は一般の個人トレーダーのあいたでも普通に話題に上るようになってきたのは、あらかじめ開発されたシステム(売買ルール)を「シストレツール」という形でFX会社が提供し、ユーザーはそれを利用するだけでシステムトレードを行なうことができるようになってきたことが大きい。

 

その背景には、FX会社の競争激化がある。FX会社とすれば、業者間の競争が激しさを増し、スプレッドや手数料が削られていくなか、収益を上げるには顧客のトレード頻度を高めていくことが大切となっている。従来から実施してきたセミナーや統計指標の速報値を自社サイトで提供したりするサービスにも、そうした意味合いはあったわけだが、よりダイレクトにトレード頻度を高めるためには、シストレツールを提供し、継続して利用してもらうことによって売買頻度を増やしてもらうことが早道なのである。

 

また、シストレルールという付加価値を提供する代わりに、シストレツールを利用した取引の場合には手数料をとったり、スプレッドを広めに設定したりしているケースが多いが、そうした点もFX会社にとっては収益を向上させるうえでのメリットとなる。各売買システムの成績は、こうした手数料やスプレツドを前提としたものが開示されているから、ユーザーがシストレツールを利用するうえで格別に考慮する必要はないが、そのようなコストを支払っているということには留意しておくぺきである。

 

当サイトでは、FX会社が提供する「シストレツール」について、そのしくみや活用法についてレポートしてみたい。